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【どんな働き?】カルシウムについて【身長のびない説】

目次

カルシウムとは??


大人の場合約1kg体に存在すると言われています。
99%は骨や歯に存在し、
残りの1%は血液、筋肉、神経に関与しています。



◆働き◆

骨、歯を作り健康を維持する
筋肉の収縮
神経の興奮を抑える
筋肉の神経刺激対する反応
血を固め出血を防ぐ
免疫を高める



身の骨は約3年~5年程度で作り変わっています。
骨の働きは骨格を作る以外でカルシウムの貯蔵をしています。


骨と血液でカルシウムの出入りが行われていて
浸透圧の調節や筋肉や神経の興奮度の調節、血液凝固の働きのある「血清カルシウム濃度」を一定に保っています。



骨から血清カルシウムを一定にするために3つの物質使って調節しています。


ビタミンD

腸間からカルシウム吸収を増やす。
骨へのカルシウム沈着を促進。


パラトルモン

骨からカルシウムの量を増やし、血清カルシウム濃度を上げる。
血清中の量がへると沢山分泌する。


カルシトニン

骨へカルシウムの蓄積を増やし血清カルシウム濃度を減らす。
血清中のカルシウム濃度が高くなると分泌する。




足すると低カルシウム血症や骨粗損傷、クル病のになるリスクがあがります。


摂取しすぎると高カルシウム血症、軟組織の石灰化(血管などにカルシウムが付着し関節炎のような激しい痛みがでる。)などのリスクがあがります。


食事からのみで摂取しすぎることはごくまれですがサプリメントなどを摂取している方は注意が必要です。


魚、牛乳、乳製品に多く含まれています。


乳製品が一番吸収率が高く、
マグネシウム、ビタミンCビタミンD
と一緒にとるとより吸収率を上げることができます。


た骨に体重がかかることでカルシウムの吸収は促進されるので適度な運動はカルシウムの吸収に役立ちます。

それぞれのカルシウムの働き


骨カルシウム
人の骨格を形成する。
血清カルシウム濃度を維持するための貯蔵する。


血清カルシウム

神経や筋肉の興奮性の調節
出血時に血を固める
骨石灰化の促進



細胞カルシウム

筋肉の収縮作用
ホルモン、神経伝達物質、消化酵素などの分泌促進
酵素の調節
細胞を増やす
細胞の分化(細胞が分裂増殖し,成長する間に互いに構造や機能が特殊化すること)
細胞の形態を維持する

身長って伸びるの?不足するとイライラするの?



たくさんとると身長が伸びるの?


大きくなる科学的根拠はないようです。
骨をつよくする働きはありますが、
成長を促進する作用はありません。


なぜ学校給食で牛乳がついているのかというと
学校給食法施行規則」という規則で決まっているからです
戦争が終わった後にユニセフから脱脂粉乳が送られてきたのが始まりと言われています。
栄養化が高く動物性たんぱく質が豊富なため給食で出されています。



不足するとイライラする?


イライラの直接的原因には、結びつきません。


カルシウムは、神経系の働きに関わっていますが、不足した場合骨からカルシウムを吸収し使ってしているので、常に一定の濃度に保たれています。
なので、神経系の影響は少ないです。


血中のカルシウムの濃度が低下する病気で、精神症状が出る場合もありますが、これはカルシウムが、不足して起きる病気ではなく、ホルモンやビタミンDが不足することで起こるものです。


血清カルシウムが不足すると神経や筋肉の連絡を助ける働きが十分に行われず精神的なバランスが乱れるという認識からイライラすると言われているのかもしれません。


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参考
からだにおいしい野菜の便利帳
食品学Ⅱ
https://www.kango-roo.com/learning/2663/
http://jspe.umin.jp/public/kenkai.html
http://square.umin.ac.jp/tadafumi/Ira_ira.htm
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=329M50000080024
https://www.orthomolecular.jp/nutrition/calcium/