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【ミネラル】リンについて【食品添加物に!?】

目次



リンとは??


リンは体内で使われるのミネラルの中で2番目に多い栄養素です。成体重の1%ほどが体内に存在します。


体内のリンは85%がカルシウムやマグネシウムとともに骨や歯をつくる成分になっています。残りの15%は筋肉、脳、神経などの様々な組織に含まれ、エネルギーをつくり出す時に必須の役割をしています。


食材自体に含まれている「有機リン
添加物に含まれる「無機リン」に分けることができます。


体の中でどのように働くの??


▽カルシウムと結合し骨や歯を作る働き
▽エネルギーを作るのを助ける(補酵素のはたらき)
▽細胞膜や核酸の構成成分
ビタミンB1、B2と結合し糖の代謝を助ける

不足や摂り過ぎたらしたらどうなる?


■不足すると■


低カルシウム血症、脱力感、筋力低下、溶血(赤血球が破壊される)などになるリスクが上がります。
普段食べているものに多く含まれているため不足することはほとんどありません。



■摂りすぎると■


高リン血症になるリスクがあがります。
高リン血症になると、ホルモン分泌が過剰になります。
これにより骨に貯蔵されたカルシウムが血液中に溶け出し、骨が弱くなってしまいます。


 

タンパク質の多い魚や肉、卵、豆腐などに多く含まれています。
また、食品加工食品にも多く含まれています。


添加物に使われてる??


食品の成分にもリンが使われています。
食品表示法は物質名で表示するのが原則となっていますが、
14種類のみ使用目的を書く事方法のみで良いと認められているものがあります。
その中に「リン」も含まれています。



結着補強材

食品同士をくっつける、保水性を高める役割
ハムやソーセージなど
リン酸塩として


乳化剤

油と水を混ぜる役割
プロセスチーズなど
リン酸塩として


イーストフード

パンが膨らむのを助ける働き
これを入れることにより、イースト菌が活性化し短時間で
パンをつくることができます。)

リン酸三カルシウム、リン酸水素ニアンモニウムなど


膨張剤

生地を膨らませる
パン、お菓子など
第二リン酸カリウム、リン酸カルシウムなど



かんすい

中華麺の色や香りに
リン三カリウム、リン酸三ナトリウムなど


ph調整剤
食品のphを調節し、長期保存、品質向上する働き
コンビニのおにぎりなど
リン酸

などなど



リン酸塩が体に悪い!!と言われていますが、
国が添加物として認めている物質です。

骨粗損症などになるとも言われていますが、
個人的には摂取しすぎなければ問題ないように思います。

下の記事で詳しく書きますが、体内にリンが増えすぎると、
反比例しカルシウムが減ります。
これにより骨粗損症になるリスクが上がると言われているのではないかと個人的に考えてます。

リンとカルシウムの関係


リンとカルシウムは深く関わっています。


リンを摂取しすぎた場合、カルシウムの吸収を妨げます。
血液中にある血清カルシウム濃度が減ってします。
血清カルシウム濃度を一定に保つ働きが体にはあり
骨に貯蔵していたカルシウムを血液中に分泌します。


逆にカルシウムを取りすぎた場合りんの吸収を妨げてしまいます。
上記と同じように血清リン濃度が下がると骨に貯蔵していたリンが血液中に分泌されます。


一方が多くなると片方が少なくなる反比例な関係にあります。


このことからリンとカルシウムを摂取する比率はほぼ同じ量が望ましいと言われています。


加工食品に多く含まれているので摂取には注意が必要です。


■カルシウムについてはこちら■

mogumogukana.hatenablog.com


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参考
新版 食品学I
改良版 栄養学総論
http://www.chugai-chemical.co.jp/foodchemicals/additive.html
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_09.html
https://www.google.co.jp/amp/s/tavenal.com/comm/amp/154